kamezoさんにえらく感激されてしまって申し訳ないのだけど、母の記念に植樹したというのは理由があってのこと。
実は散骨したのです。
生前、母は何度も「妙高が見えるところに散骨してね」と言っていました。
小さい頃から思い入れのあった妙高。話がうまく通じなくなってからも、妙高というとほんとにうれしそうに「行きたいなー」と顔を輝かせていました。
結婚してからの母が、しあわせだったのかどうか、私にはわかりません。ただ、義母と、何があっても義母が正しいとする父には、私には想像できないほど苦しみました。そして「死んでまで同じところにいるのは絶対にいやだ」と家の墓に入ることを拒み、私が中学のころから「妙高に散骨してほしい」と言い始め、それは妙高でお世話になっていた人にも何度もお願いし、あちらの役場にも散骨するにはどうしたらいいかを問い合わせたりしていました。
父にも「私は一緒のお墓には入りません。妙高に散骨してください」と言い、父も「勝手にしろ」と言っていたし、母が亡くなってから「散骨するから」と話したときも「そう言ってたな」と言っていました。
それで、火葬場で焼いた骨を、去年、散骨用にパウダー化してもらいました。さすがに骨のままじゃ散骨できませんから(知らずに掘り返した人がいたらビックリするし)。
これは葬儀会社がやってくれたんですが、そのときに散骨について
- ●容器に入れない(容器に入っていると、何十年後とかに事情を知らない人が掘り返して「なんだこれ?」になる場合がある)
- ●散骨した場所の目印に、木を植えるといい。ただし、まわりにたくさん同じ木があるとどの木の根元だったかわからなくなる。本人が好きだった木がいいが、植える場所に適した木を選ぶこと。できれば2,3本植えると、1本が枯れてもスペアになる
と教えてもらいました。
最初は母が好きだったコブシを考えたんですが、ちょうど花が終わった時期でいま植えるのには適さないということだったので、ほかの候補の中から母も好きだったハナミズキを選びました。複数本にはしなかったけど。
パウダーにしちゃうと、小麦粉みたいです。量も、小麦粉用のスコップで2〜3杯分ぐらい。そんなもんになっちゃうんですね。というか、そんなもんなのに、よくこのカタチになってるなーと思いました。
今回、兄が苗とスコップは買ってきたのですが、植えようとした場所は枯れたカヤがたくさん重なっていて歯が立たなそう。立ち会ってくれた現地のOさんが、ほかの人に「植樹するから」とパワーショベルで掘ってもらってくれました。
ところが50センチも掘ると、コンクリートを削るような音がして、重機の方が持ち上がってしまいます。私たちが「ここは無理じゃない?」と話してると、「この辺はどこ掘っても同じですよ。すぐ岩盤に当たる。火山岩です」。
妙高は休火山。いまは10メートルもあるような杉林があり、緑に覆われているけれど、表面を見てるだけじゃわからないんだなーと痛感しました。パワーショベル、出してもらえてよかったです。なかったら、たぶん植えられなかったでしょう。
ここで根を張れるのかどうか不安だし、雪対策をぜんぜん考えていなかったのでまた雪が降る前に支えをしに行かないとですけど、母の遺志をかなえられてよかったと思っています。
そして、生前に散骨してほしいほど好きな場所に出会えた母は、たぶん少しはしあわせだったのだろうと思います。
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